内科診療

内科領域の診療内容

風邪やインフルエンザが疑われる咽頭通・発熱、腹痛、吐気・嘔吐、下痢など、多くの患者さんが訴える症状を中心として、全身状態を診察するのが内科診療です。また、生活習慣の不摂生が蓄積することで発症する生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症 等)をはじめ、繰り返す頭痛や便秘、アレルギー疾患などの慢性疾患にも対応します。
さらに専門性が高い医療が必要とする場合は、適切な診療科や高次機能病院へ紹介します。
どの診療科を受診すればよいか分からない場合もご相談ください。

内科診療で対応する主な症状

  • 風邪の症状(発熱、咳、鼻水、喉の痛み 等)
  • お腹の調子が悪い(腹痛、便秘・下痢 等)
  • お腹が張る
  • 吐き気、嘔吐
  • 胸やけ
  • 食欲不振
  • 胸痛、圧迫感
  • 頭痛
  • 立ちくらみ
  • 動悸
  • 息切れ
  • むくみ
  • 尿の異常(出にくい、頻尿、血が混じる 等)
  • 発疹
  • 疲労感
など

内科診療で取り扱う主な疾患

急性疾患

風邪(発熱、鼻水・鼻づまり、咳・痰、喉の痛み など)、インフルエンザ、咽頭炎、扁桃炎、気管支炎、肺炎、胃腸炎(腹痛、下痢、吐き気、嘔吐)、膀胱炎 など

慢性疾患

生活習慣病(高血圧症、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、高尿酸血症(痛風)等)、貧血、頭痛、便秘、不眠症、アレルギー疾患(気管支喘息、花粉症、じんましん、アトピー性皮膚炎 等) など

主な生活習慣病

高血圧症

心臓から各器官へと血液が送られる際などに血管壁に加わる圧力のことを血圧といいます。この血圧の数値が慢性的に基準値を超えていると判定されると高血圧症と診断されます。具体的な数値は、収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg以上、もしくは拡張期血圧(最低血圧)が90 mmHg以上の場合としています。

発症の原因の多くは、原因が特定できない本態性高血圧とされていますが、このタイプは遺伝的要因と不摂生な生活習慣が組み合わさることで起きるのではないかといわれています。

なお、高血圧が慢性化していると自覚症状は出にくく、多くの場合は放置されます。次第に血管は動脈硬化を来たします。その後、血管狭窄や血管閉塞が起き、脳血管障害(脳梗塞、脳出血 等)や心臓病(心筋梗塞、心不全 等)、腎臓病(腎硬化症、腎不全)など重篤な合併症を引き起こす場合があります。日頃から血圧を測定し、高値が続くようであれば、ご相談ください。

糖尿病

血液中に含まれるブドウ糖は、細胞に取り込まれることで脳などのエネルギー源となっていきます。エネルギーになっていく際は、膵臓から分泌されるホルモンの一種であるインスリンの働きが不可欠です。これが作用不足を引き起こすことで、エネルギー源とならずに血液中でブドウ糖がダブつき、血糖値(血液に含まれるブドウ糖の濃度)が慢性的に基準の数値を超えたままなのが糖尿病です。

具体的な数値としては、空腹時血糖値が126mg/dL以上、もしくは75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)2時間値200mg/dL以上、あるいは随時血糖値200mg/dL以上の場合を糖尿病型と判定し、2回連続で糖尿病型と判定されると糖尿病と診断されます。

発症の原因はいくつかありますが、全糖尿病患者さんの9割以上が2型糖尿病です。2型に関しては、糖尿病になりやすい体質の方による不摂生な生活習慣(過食、運動不足、喫煙、多量の飲酒、ストレス 等)によって起きるのではないかといわれています。これによって、膵臓は疲弊し、インスリンの分泌が減少、もしくは量が十分でも効きが悪い状態となります。

主な症状ですが、発症初期は自覚症状がありません。進行すると喉の異常な渇き、頻尿・多尿、全身の倦怠感、体重減少などがみられます。それでも放置が続けば血管障害が起きるなどして細小血管が集まっている腎臓、網膜、末梢血管で合併症(糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害)のリスクが高まります。また太い血管では動脈硬化を促進させるので、脳血管障害(脳梗塞 等)、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)など重篤な病気を併発することもあります。

脂質異常症(高脂血症)

血液中には脂質が含まれていますが、その中のLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)の数値が基準とされる数値よりも高い(かつては高脂血症と呼ばれました)、もしくはHDL(善玉)コレステロールが基準値に満たないと判定されると脂質異常症と診断されます。具体的な数値に関しては、LDLコレステロールの数値が140mg/dl以上(高LDLコレステロール血症)、トリグリセライドの数値が150mg/dL以上(高トリグリセライド血症)、HDLコレステロールの数値が40mg/dL未満の場合としています。

発症の原因は、遺伝的要因とされる原発性脂質異常症、何らかの病気(甲状腺機能低下症、糖尿病 等)、肥満、飲酒、薬剤(ステロイドの長期投与)の影響などによる二次性脂質異常症が挙げられます。

自覚症状がほぼないので多くの患者さんは病状を進行させるようになります。放置が続けば動脈硬化を促進させ、脳血管障害(脳梗塞 等)、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、閉塞性動脈硬化症などの重篤な合併症のリスクが高まります。そのため、健康診断の結果等で、数値の異常を指摘された場合は、症状がなくてもご相談ください。

肥満症

肥満とは、体に溜まった脂肪が過剰に蓄積されている状態をいいます。肥満であるかどうかを調べるのは、BMI(体格指数)を算出することで判明します。体重(kg)÷【身長(m)×身長(m)】で計算し、25以上となれば肥満となります。なお25以上30未満が肥満(1度)、30以上35未満が肥満(2度)、35以上40未満が肥満(3度)、40以上が肥満(4度)で、35以上は高度肥満に分類されます。

なお肥満の方で、それが原因で何らかの健康障害(2型糖尿病、脂質異常症、高血圧症、高尿酸血症 等)がある、もしくは内臓脂肪型肥満(メタボリックシンドローム)であると判定されると肥満症と診断されます。これを放置すれば、脳血管障害(脳梗塞 等)や虚血性心疾患(心筋梗塞 等)の発症リスクも高まりますので、治療に関しては体重をできるだけ減らすように努めていきます。

痛風

患部が風にあたるだけでも痛みが出るともいわれる疾患で、高尿酸血症の患者さんに見受けられます。血液中には尿酸が含まれているのですが、血清尿酸値が7.0mg/dl以上と判定されると高尿酸血症と診断されます。この状態になると水に溶けにくい尿酸は、結晶化して尿酸塩として血液中で存在します。これが関節に溜まると異物と認識した白血球が攻撃し始め、患部は炎症し、腫れや激しい痛みがみられるようになるのが痛風です。発症部位については、関節であればどの部位でも起きますが、大半は足の親指の付け根です。そのほか、膝や足首で発症することもあります。

痛みなど症状のピークは発症から24時間以内とされ、1週間程度で治まるようになります。ただ何も治療などをしなければ再発するリスクは高いです。

発熱外来

発熱の症状がある患者さんにつきましては、来院される前に受付までお電話等でご連絡ください。連絡を受けたスタッフがご来院方法について説明いたしますので、受診の際はその指示に従ってください。

ご不便をおかけしますが、一般の患者さんや当クリニックスタッフへの感染リスクを避けるための予防対策でもあるのでご協力をよろしくお願いします。なお発熱の症状がありながら、連絡もせずにご来院された場合は、受診をお断りさせていただくこともあります。あらかじめご了承ください。

発熱外来の対象となるのは、以下のような方になります。

  • 発熱の症状がある(37.5℃以上)
  • 周囲に新型コロナウイルスの感染者がいて、症状が何かしらみられる
  • 咳、鼻水、喉の痛み等、呼吸器に関連した症状がある
など

診察の結果、新型コロナウイルス感染症の疑いがあり、検査が必要と医師が判断した場合は、抗原検査・PCR検査を行います。必要に応じて治療を行います。検査や治療にかかる費用は、原則自己負担となります。